「境界のむこうがわ-1」

 日本には常々気になっている事があった。

 というか、普通のひとであれば、きっとだれでも気になる事だと思う。
 むしろ気にならない方が嘘だ。

 あの、頭の間から生えている。あれ。
 みょんみょんしている、あれ。

 そう、日本は一度好奇心に勝てず、イタリアのあれを触ってみた事があった。
 あまりの反応に、驚き、感動?して。そして何度と触ってみた。
 普通の髪よりも柔らかかった…気がする。

 …かわいい、面白い、へんなの。
 触ってみて、そういう感想をもったのだった。
 2度目に触っていた現場を見られていたフランスにセクハラだとかどうとか言われたものの、日本にはまるでその気等なかった。
 確かにあの反応からしてそういうもの、であるのかもしれない。ドイツに触られて赤面している彼を見た時は、なんだか照れてしまった覚えがあるのだけれど。
 そして八つ橋にくるんだような物言いしか出来なかったのだけれど。自分が触っている時は、ただ、単純に面白いとしか思えなかった。
 枯れているだのなんだの言われる所以かもしれないが、所詮イタリアはまだまだ可愛い青年というイメージしかない。日本にとっては…子供のようにしか見ることが出来ないのだ。
 あの小さな子供のような大らかさも大いに起因しているかもしれない。とてもではないが、そういった対象には見れない訳で。
 イタリアよりも遥かに若い國に完膚なきまでに叩きのめされたこともあるわけだが。…それとこれとは話はまるで別だ。
 だからあの國(せいねん)にもそんな感情はなかったはずだった。
 ただの好奇心でしかなかったはずだったのに。

 …イタリア君と同じようになるのだろうか?
 彼のことだから目をまるくして驚くのだろうかだとか。くすくすと笑いながらその時の事を想像していた。
 特に深くも考えもせずに、ただ触ってみたいと思っていた。
 それこそ、出合った時からかもしれない。
 だが、チャンスは意外に近い間にやってきた。

 フランスに誘われて、ギリシャの家に遊びにいく機会が出来たそんな日のこと。


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