| 「おまえの師匠はどんなやつだったんだい」 今、綱手は上機嫌だった。 未来の火影、数日前に出合ったばかりのナルトと言う少年の心に触れ、思い出した里への思いが満ちあふれんばかりで。 背負う重圧もはかり知れない程あるものの、それ以上に心が浮き足立っていた。 すっかり忘れていた大切な気持ちを思い出した、今。 真直ぐな子供と進む、里ヘと続く道を歩いているこの時間は掛け替えのないものだった。 少し遅れてシズネとトントン、自来也が付いてくる。 横にいるのはにこにこと嬉しそうに自分の武勇伝を語る金色の子供だ。 本当に凄い子供だ。 いや、それ以上に忍でもある。 身の内に厄災ともいえる九尾の狐を飼いながら、このようにまっすぐに育った子供。 幼い頃に受けた迫害は、里を去っていた綱手も知らない訳ではない。不憫だと思う以上に大切な人を失った当時の自分の闇は深く、また若かった。 だから幼いナルトのことまで頭等回らなかった。 つい先日までそのトラウマを克服出来なかった。けれど、そんな深く閉ざされたままだった綱手の心の扉を、ナルトはこじ開けた。 迫害されていた過去等物ともしない、そんな己の強さで。 だからこそ、この子供を育て上げた人物に興味があったのだ。 里に帰ればすぐ解る事ではあったが、まだ里への道は長い。時間はたっぷりとあった。だから綱手はナルトに聞いてみたのだった。 「うー?ばーちゃんだってわかってんだ?エロ仙人だってば?」 「いや、それはまんますぎだろ」 すかさずそう答えた子供に綱手は苦笑しつつ、もっと前のだとばさばさの頭を小突きながら言った。 「えー前?ってーとおカカシ先生!カカシ先生だってばよ!!」 「カカシか!」 その呼ばれた名に綱手は納得する。 カカシが指導したのであればこの術の発動の突飛さと言うか…そのセンスも理解出来ると言うもの。 火の意志を伝えたのも、この勇気を引き出したのもカカシだろうか。 いいやつに教わったね。カカシに預けるとは…さすがだよ三代目…。 「おーアカデミー卒業してからは7班として俺はぎっためったの大活躍!カカシ先生もかすむ程だったんだってばよ!」 暗部出のカカシがかすむ程かい?すごいね。 そんな相槌をうちながら、ならばその前はどうなのだろうと綱手は考える。 上忍のカカシが教師を担当するとすれば当然、下忍になった後の事だ。 アカデミーの間は一体誰が? 「そうかい、じゃあアカデミーの時は誰に教わってったんだい?」 ナルトの自慢話を中断させ、綱手は聞く。 「えーアカデミー?エビスってやつ?」 「あーあいつかぁ…」 「あいつちょーどすけべなんだぜ、むっつりだってば。エロ仙人には負けるけど…」 黒眼鏡の男を思いだす。まだガキの頃しか知らないが…確かにそんな感じだ。むっつりっぽい。 だが、あれからはそんなに教え自体感じられない。 そんなに長い間教わった訳でもないだろうとなんとなしに綱手は思う。 「他は…?アカデミーの時にメインで習った…先生っていうのがいるだろ?」 「め…メイン?」 「…ずっと教わってた先生のことだ…担任の先生…!」 「…イルカ先生!!!」 続… |
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