「ガーターベルト」



ガーターベルトをしたおんなが笑った。

なにもそんな丸見えにする必要なんてないじゃない。

そう思える程のスリットが入ったそのスカートのすきまからちらりじゃない、もうがばりと見せていますっていっていいほど。
ほそく、ほそく、ながい足がみえた。
その真っ黒なタイツをやぶれば…真っ白な美しい肌が晒されるのだろう。
肌の上を走る編み込まれた細かいもようのレースが、しろいしろい付け根をさらにしろく浮かび上がらせていた。


えろいね。

いやらしいね。


脱がなくったっていい、着たまま出来るなんて。さ。
いったい誰が考えたんだか。
きっと獣のようなにんげんがやる為にだけに…やっぱり、つくったんだろうね。
それはそれは、本能からかけ離れたマニアックな思想ながら。

綺麗な動作で組み換えられた足が、さらに奥をさそうよう。

いやらしいね。

こんな極上の女をまえにして。
きっとおんなのしぐさだけで、殆どの男なら勃起してるよね。

なのに欲情できないなんて、おれはおとことしてしっかく?

やるためだけの衝動を抱えながらも、おれは秋波を送ってくるおんなから視線をはずした。

どうかしてる?

あれを別の誰かに着せてみたいなんて、変態も真っ青だろうか。
ああ、どうかしてるね。

指をさしこみ、邪魔するものだけをとりさって。
こしにからめる足には、くろいストッキング。
きれいなあのひとを、よごしたいの、どうすればいい?
あしを押さえ付けて、むりやりにひきちぎって。
びりびりにやぶけば、きっとむらがるありのように目に映る。
お情けに、のこったレースがかわいそう。
やめて、とくちでは抵抗したって、腰は淫らに揺れているのがいい。
逃げようとする足をガーターベルトのひもを掴んで、ねじこんで。
しゃくりあげながら泣いたあなたはきっとかわいい。

そこにおれのをかけたらさらにいやらしい?

えろいね。
ああ、たてちゃいそう。
したい、したいね。


だからおれは妄想と現実の区別がつかなくなって、おんなに聞いたんだ。

「…ねえ?それどこで売ってんの?」

ガーターベルトをしたおんなが笑った。




-了-

 

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